2021.12.23 お知らせ
月曜日に2学期の終業日を迎え、冬休みに入りました。
明後日はいよいよイエスさまのお誕生日であるクリスマスです。
待降節を迎えてから、”イエスさまに喜んでいただけるわたし”になるために、自分自身と向き合ってきた子どもたち。
「イエスさまってどんな人を見て喜んでくださるのかなぁ?」
子どもたちに尋ねると、
『お友だちとケンカせずに仲良くする』
『泣きよる子がおったら助けてあげる』
『貸してって言われたときに、いいよって貸してあげる』など、
色々な意見がありました。
もちろんこれらのことは特別なことではありません。
でも、こうあったほうがいいとわかってはいても、友だちとケンカだってするし、泣かせてしまうこともあります。
貸してと言われても、快く貸してあげられないときもあるんです。
この待降節が、そんな自分と少しでも向き合い、自分を見つめるきっかけになってくれていれば嬉しく思います。
そして、そんな中、先週の土曜日には幼稚園で少し早いクリスマス会を行いました。
子どもたちはこの日をとても楽しみにし、”イエスさま見てくれるかなぁ”と準備してきました。
自分たちにできるプレゼントです。
満3歳児と2歳児の子どもたちは、手遊びと楽器遊びをプレゼント。
使った楽器は子どもたちの手作りです。
ペットボトルにいろいろなものを入れ、飾りつけをし、自分だけのマラカスを作りました。
それを使って、”おもちゃのチャチャチャ”に合わせて音を鳴らしました。
幕が開いた瞬間はたくさんの人にびっくりしていた子どもたちも、
自分のマラカスを受け取ると、嬉しくて、鳴らしてみたり、隣の友だちと見せ合ったりいつもの笑顔が見られました。
幼稚園で一番小さい子どもたちのプレゼント。
イエスさまもきっと”かわいい~!”と見てくださっていたと思います。
年少さんは踊りをプレゼント。
今回は初めての選びです。3つの踊りから、自分が踊りたい踊りを選びました。
仲良しの友だちと同じものを選んだり、自分が本当に気に入ったものを選んだり、
中には「この踊りがよかったけど、たくさん人がいたからこっちに変えたんだ」と、
全体の様子を見て決めた子もいました。
年少さんも毎日の活動で選びを繰り返す中で、自分の気持ちに向き合い、それを示すことができるようになりました。
そんな自分が選んだ踊りをイエスさまに見せてあげました。
年中さんは合奏と歌をプレゼント。
クラスでの集まりなどで少しずつ色々な楽器に触れ、
音楽に合わせて演奏する楽しさ、みんなで合わせる楽しさを知っていった子どもたち。
3曲の中から自分が合奏したい曲を選び、その中からしたい楽器を選びました。
少し複雑な選びではありましたが、それぞれがわくわくしながらしたいものを選び、合奏を楽しむ姿がありました。
力任せに鳴らすのではなく、その楽器が一番いい音がする鳴らし方ができるからこそ、
素敵ないい合奏になりました。
年長児は聖誕劇をしました。
聖誕劇とは、イエスさまがマリアさまのお腹に宿られてから、お産まれになるまでの物語です。
子どもたちは小さいころからこの物語をよく知っていて、
イエスさまが産まれるまでにどんなことがあったのか、覚えています。
そして、年長になった子どもたちはその物語の中でそれぞれの人がどんな思いでいたのか、
どんな気持ちでその言葉を言ったのか、思いを膨らませることができるようになっています。
そんな子どもたちが、幼稚園最後のクリスマス会でその物語を演じ、
イエスさまに、そして見てくださっている方にクリスマスの本当の物語を伝えてくれました。
聖誕劇はキャンドルサービスから始まります。
一人ひとりのキャンドルに灯ったあかりは、世界中に希望の光を灯したイエスさまの存在と同じです。
温かい光に包まれて、聖誕劇が始まりました。
ナザレの町に住む心の美しい娘、マリア。
ある日、マリアのところに天使が現れ、神様のお言葉を伝えます。
”あなたに赤ちゃんが生まれます。その赤ちゃんこそ救い主です。イエスという名前をつけなさい”
マリアは赤ちゃんを身籠り、出産を心待ちにしていました。
しかし、そこへ王様からの命令が伝わります。
”この国に何人の人がいるか調べることにする。自分が生まれた町へ変えて戸籍の登録をしなさい”
マリアはヨセフと共に、生まれた町ベツレヘムへ帰りました。
長い旅を経て、ようやくベツレヘムの町にたどり着いた2人。
けれども宿屋はどこも満員で泊まるところがありません。
2人が途方に暮れていると、『あそこの馬小屋なら使ってもいいよ』と子どもたちが連れて行ってくれました。
2人はようやく泊まるところを見つけることができたのです。
その頃、野原でひつじの番をしていたひつじかいたちがいました。
ある晩、ひつじの番をしていると、天使たちの美しい歌声が響き、神様の御使いが降りてきました。
そして、みんなを幸せにしてくださるお方、救い主がお産まれになったことを告げました。
ひつじかいたちは天使の言ったことを確かめるため、ベツレヘムの町へ向かいました。
救い主イエスさまが誕生するという知らせは王様の耳にも入っていました。
王様は国中の人から恐れられています。
もし救い主が誕生したとしたら、人々が救い主を求め、
自分の地位が脅かされるのではないかと恐れ、頭を抱えてしまいました。
救い主を求め旅をしていた3人の博士たちも空に輝く大きな星を頼りに旅を続けていました。
その星を見失わないよう旅を続け、イエスさまがお産まれになった馬小屋にたどり着きました。
博士たちはイエスさまに、『黄金・乳香・没薬』という3つの宝物をプレゼントし、
そのご誕生をお祝いしました。
イエスさまの誕生は世界中の人たちの希望の光となり、みんながその誕生を喜びました。
これがクリスマスの物語です。
今年、この聖誕劇最後のマリアさまとヨセフさまのセリフはその役の子どもたちが考えました。
「赤ちゃんのイエスさまを抱いて、マリアさまとヨセフさまはどんなことを願ったのかな」
すごくやりたくて思い入れのあった役。
悩みながらも、その役の気持ちになって考えた願いは、
”世界中の人たちとこの幸せを分け合い、みんなが仲良くいられますように”
この願いは、今の私たちにも必要な願いなのではないでしょうか。
小さな幸せでも、それをみんなで分け合うことであたたかな気持ちがたくさん生まれます。
それが積み重なっていくと、人の温かさと幸せに溢れた世の中になります。
子どもたちが伝えてくれたこの物語を見て、私たち大人もその本当の意味を考えなくてはいけないような気がしました。
今年も、たくさんの思いに溢れた温かいクリスマス会になりましたこと厚く御礼申し上げます。
明日はクリスマスイブ。
イエスさまがお産まれになった夜です。
どうかご家族の皆様で素敵なお祝いができる日になりますようにお祈りしています。
そして、今年1年も多くのご理解、ご協力を賜りありがとうございました。
今年も子どもたち皆、元気に毎日生き生きと過ごすことができました。
子どもたちの姿にしっかりと向き合い、共にその育ちのお手伝いができたことに感謝いたします。
来年も皆様にとって幸せな1年になりますようにお祈りしています。
よいお年をお迎えください。
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