2019.12.24 ブログ
12月1日に待降節を迎えると、自園では、子どもたちがイエズス様を迎える心の準備を始めます。アドベントクランツを作ったり、年長児はアドベントカレンダーを作ったり…。
待降節の間1日1日、アドベントクランツに火を灯し、お祈りをして神様と対話します。アドベントカレンダーをめくるのも楽しみで待ちきれない様子です。
そして、各クラスに馬小屋を出します。教師は“初めてのクリスマスの日”を子どもたちに伝えながら、馬小屋を準備していきます。子どもたちは、とても心を使って、教師の話に耳を傾け、箱の中から出てくる御像を見つめます…。
先日、幼稚園のクリスマス会を終えました。クリスマス会の朝、登園した子どもたちはわくわくしながら馬小屋の前に行き、飼い葉桶の中の小さなイエズス様を見つけ喜びました。「かわいい。」「やったー!」「うれしいな。」など様々な子どもたちの声が聞かれました。なかには「あーよかった。うまれてきてくれた!」という子どもも…。本当に心からこの日を楽しみに待っていたことが伝わってきました。
この小さなイエズス様を、たくさんの小さな羊が嬉しそうにとり囲んでいます。待降節に入り、子どもたち一人一人が紙粘土で作った羊です。この羊たちは子どもたちの心を表しています。イエズス様のお誕生日を子どもたちと一緒に待っていました。
『私はよい羊飼いである。父が私を知り、私が父を知るように、私は私の羊を知り、私の羊は私を知る。そして私は、私の羊のために生命をすてる・・・(新約聖書ヨハネ)』
「イエズス様がどんな方であるか」を子どもたちに伝えるときに「羊飼いのような方です。」と伝え、『わたしは ひつじかい』という絵本を読みます。(あらすじ:その絵本に出てくる羊飼いは、100匹の羊を飼っていて、一匹一匹をとても大切に思い育てていました。ある日、100匹の羊の中の1匹が迷子になってしまいます。羊飼いは99匹を残して、1匹を探しにいきます。暗い森の中で、羊飼いは1匹の羊を見つけることができ、やさしく抱き寄せます。99匹の羊も羊飼いのことを信じて待っています。)この絵本を読むと、だいたいの子どもたちが、迷子の羊の気持ちになります。ハラハラしたり眉間にしわを寄せたりしながら物語の世界に入っています。羊飼いに見つけてもらったときは、ほっと胸を撫で下ろします。絵本を読み終わって子どもたちに「この羊飼いってどんなひとかな?」と聞くと、「やさしいひと!」「くらいもりもこわがらないつよいひと!」「たいせつにしてくれるひと!」などの答えが返ってきます。教師は子どもたちの思いに共感しながら「そうだね。一匹一匹を心から大切に思っている人だね。実はね、イエズス様は、羊飼いのような方なんですよ。羊が皆だとしたら、皆のことを大切に思いいつも見守っていてくださっている方は…」と話すとすかさず「イエズス様!!」と目をキラキラさせて子どもたちが言います。
馬小屋には、一人の子どもが書いた神様とイエズス様へのクリスマスカードが置いてありました。『かみさまメリークリスマス。いえすさまいつもそばにいてくれてありがとう』神様と出会うことのできるまっすぐで豊かな心の子どもたち。
神様は、私たちにイエズス様を贈っていただきました。イエズス様を通して私たちに伝えたかった事、”許すこと”“分かち合うこと”愛すること”・・・イエズス様は貧しい馬小屋にお生まれになりましたが、そこには私たちが生きていくうえで本当に必要なものがありました。
どうか、世界中の人々が幸せなクリスマスを迎えることができますように、心から願っています。
道後聖母幼稚園
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