キリスト教に根ざしたカトリック園として、子どもたち一人ひとりを大切にし、そのいのちと心の輝きが育つ環境を整えることに努めます。神さまとの、自然との、そして多くの友達や教師との出会いをとおして、子どもたちが自信と、共に生きる喜びを見いだすことができればと願っています。
モンテッソーリ教育とは、イタリアの医学博士であり、教育者であるマリア・モンテッソーリが提唱し、実践した教育方法です。
子どもは自分で選び、考え、実行する生活を積み重ね、教師は子どもが生まれながらにして持っている可能性を深く信頼し、子どもの内面の声に応えながら、子どもを自立に導きます。
モンテッソーリ教育は、世界中で実践され、人類に貢献する多くの著名人を輩出しています。
ロザリオ学園の教員は、短大・大学を卒業後、京都の「深草こどもの家」でモンテッソーリの保育方法を学び、モンテッソーリ教師の資格を習得します。
子どもが自分で発達するために、それぞれの子が今欲しているものをよく理解し、その欲求に応えられるよう、整えられた魅力的な環境を用意します。
3~6歳児が1つのクラスを編成します。
多様な子どもとの出会いを通して、互いに刺激しあい、憧れや尊敬、いたわりや思いやりの心を育みます。
年下の人は年上の人の活動の様子、生活の仕方を近くで見て学びます。
見て学んだものを実際に自分で取り組んで試してみます。
自分ができるようになったことを人に教えることで、自分への自信をより確実なものとします。
様々な立場を経験した人は、相手の気持ちをよく理解することができるようになります。年上だから年下だからではなく、同じ仲間として子どもたちは園生活を送り、頼れる存在・頼られる存在を身近に感じながら、相手を思いやる心が育っていきます。
幼年期には月齢や個々の発達によって大きな差が見られます。そうした個々の興味・発達段階に応じて、室内に整えられている多種多様な教具・教材から自分の意思で選び、選んだものを満足するまで活動します。その為に必要な十分な時間を子どもに保障し、教師は個々に応じた適切な援助にあたります。
こうした活動を通じて、子どもは「ひとりでできた」「わかった」という深い満足感を味わい、自分に自信を持って行動できることができるようになります。
また、学年別での活動の時間も設けています。共同で自分たちに合った課題に取り組んだり、教師の話を聞いて、自分たちで予定を立てたり、色々なことを計画・実行します。皆で力を合わせて成し遂げる喜びや満足感、達成感を体験します。
モンテッソーリ教育は【日常生活】【感覚】【言語】【数】【コスミック】の5つの領域に大きく分けて紹介することができ、それぞれの分野ごとに独特の教具が用意されています。
教具は、1.子どもサイズであること2.本物であること3.美しいこと4.間違いに気付き、自分で直せること
以上4つの点に配慮がされており、子どもにとって魅力的な環境の中で総合的な方向付けをしていきます。
私は、長年モンテッソーリ教育の実践に携わり、その間、京都モンテッソーリ教師養成コースの講師としてその任に当り、現在に至っております。
モンテッソーリは、幼稚園・保育園のことを「子どもの家」と名付けております。それは、先生が主人ではなく「子どもが主人である家」という意味です。子どもの成長・発達に適した整えられた環境の中で、子どもは日々、自分の力で自分を創りあげていきます。その育ちの速さは、一人ひとり違います。先生の適切な援助と見守りの中で、自己を確立し、この大切な幼児期に、一人の人間としての軸を築いていくことを信じ、また願っております。
モンテッソーリ教育指導者 岡山眞理子