モンテッソーリ教育は、幼稚園生活のあらゆる場所が子どもの発達に働きかけるものです。
その中で子どもに合わせて特別に考えだされた環境が必要不可欠です。
その重要な要素の一つである教具について、5つの領域(日常生活・感覚・言語・数・コスミック)ごとに詳しくご紹介します。
※これらの教具の説明は、京都モンテッソーリ教師養成コース(深草こどもの家)の資料を基に作成しました。
日常に必要なことを自分の力でできるようにすることです。
「子どもが自分でよく生きられるように手伝う」という考え方に基づいて生活教育のプログラムは構成されています。
物の移動
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
物のあけ移し(米)
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
物のあけ移し(液体)
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
物の開閉
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
洗う、ふく
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
アイロンかけ
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
ブラシ、はたきかけ
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
掃く
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
みがく
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
切る、けずる
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
火の点滅
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
食卓の用意
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
花だん、畑の作業
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
動物の飼育
環境を観察し、それとのかかわり方を知る
環境に対する適当な配慮ができるようになる
運動機能の発育を促し、動きを調節する
着る、脱ぐ
自分を観察し、その処理ができる
身づくろいが上手になる
生活の自立、自信獲得、運動の調節
洗う
自分を観察し、その処理ができる
身づくろいが上手になる
生活の自立、自信獲得、運動の調節
ハンカチ、ちり紙の使い方
自分を観察し、その処理ができる
身づくろいが上手になる
生活の自立、自信獲得、運動の調節
ブラシをかける
自分を観察し、その処理ができる
身づくろいが上手になる
生活の自立、自信獲得、運動の調節
身辺用具の使い方
自分を観察し、その処理ができる
身づくろいが上手になる
生活の自立、自信獲得、運動の調節
着衣枠
自分を観察し、その処理ができる
身づくろいが上手になる
生活の自立、自信獲得、運動の調節
贈物をするとき、
受けるとき
社会生活の規範を知る
社会生活の常識を養う
通す
練習するそのものより指先を洗練する
集中力を養う
細かい筋肉のコントロール、目と手の協応
より分ける
練習するそのものより指先を洗練する
集中力を養う
細かい筋肉のコントロール、目と手の協応
切る
練習するそのものより指先を洗練する
集中力を養う
細かい筋肉のコントロール、目と手の協応
折る
練習するそのものより指先を洗練する
集中力を養う
細かい筋肉のコントロール、目と手の協応
はる
練習するそのものより指先を洗練する
集中力を養う
細かい筋肉のコントロール、目と手の協応
縫う
練習するそのものより指先を洗練する
集中力を養う
細かい筋肉のコントロール、目と手の協応
編む
練習するそのものより指先を洗練する
集中力を養う
細かい筋肉のコントロール、目と手の協応
織る
練習するそのものより指先を洗練する
集中力を養う
細かい筋肉のコントロール、目と手の協応
線上歩行
運動調節を繰り返すことにより、動きを抑制することへの準備をする
日常生活における動きの調節
動きのコントロールを通して自律心の獲得
子どもはたくさんの経験の中から自分の力で色々な抽象概念(例 大きい、小さい、重い、軽い・・・等)を作り上げていきます。
子どもが独力でしているこの「抽象化」という仕事を手助けし、これまで経験してきたことを秩序づける、つまり精神的に使いこなせるようにします。
つかむ手の運動を促進
順番に並んだハーモニーを印象付ける
いろいろな立体を知る
幾何学の準備。
(a+b+c)の三乗の展開の数学的理解の準備
はめこみ円柱
量(嵩)の弁別をする
つまむことにより、書くための指先を訓練する
観察力を養う、注意力を秩序づける、論理を刺激する
桃色の塔
大きさ(二次元)のちがいを知る
つかむ手の運動を促進する
順番に並んだハーモニーを印象づける
茶色の階段
太さ(二次元)のちがいを知る
つかむ手の運動を促進する
順番に並んだハーモニーを印象づける
赤い棒
長さ(一次元)のちがいを知る
腕と全身運動を促進する
順番に並んだハーモニーを印象づける
色付き円柱
2つ以上の箱の円柱を組み合わせることにより、大きさ、太さ、高さのお互いの関係を知る
手の筋肉運動の熟練
数学的精神の育成
色板1、2色板3
色の世界への導入 色の名称を知る わずかな色のちがいを知る
指、手の運動の発達を促す
色彩感覚を発達させ、洗練するのを助ける
幾何学図形のひき出し
いろいろな形を知る
書き方の準備のための、手の訓練をする
抽象化への道を助ける
構成三角形
形の構成・・・いくつかの三角形を組み合わせることによって、新しい形をつくる
三角形があらゆる形の基本図形であることを知る
面積的等価に対する間接準備
幾何学立体のかご
いろいろな幾何立体を知る
幾何学の準備
ざら板1、2
触感覚を発達させる
書くための手の準備 軽い手首、筋肉のコントロール
ざら板あわせ
触感覚を発達させる
微妙な差に気づかせる
布合わせ
触感覚を発達させる
微妙な差に気づかせる
秘密袋1〜5
立体認識感覚を発達させる
目で見ないで、手でさわっただけで物のイメージを頭にえがく訓練
重量板
重量感覚を洗練する
精神集中を促す
温覚板
材質による温度のちがいを知る
環境の中にあるいろいろな温度にめざめさせる
雑音筒
聴覚を洗練する(音の強弱を弁別する)
音感ベル
音の高低を弁別する
音の世界に喜びを感じ、音楽的に聴く準備をする
味覚つぼ
味の基本を知る
食物の味に興味を持つ
嗅覚筒
においの世界に気づかせる
二項式の箱
立方体の構成
(a+b)3、(a+b+c)3の展開の数学的理解の間接的準備
三項式の箱(色付き円柱)
立方体の構成
(a+b)3、(a+b+c)3の展開の数学的理解の間接的準備
子どもの「話し言葉」を豊かにし、さらに「書き言葉」の世界に導入します。
「言葉の基礎をつくる時期」と呼ばれる幼児期の言語発達に注目し、言語を吸収する子どもを援助します。
語彙を豊かにする
五十音を行と段に分けて発音し、その構造を
より正しく知る
音に対応する記号を知る
文字を書く準備(筆順を体で覚える)
日常会話
言葉あそび
絵カード
語いを豊かにする
抽象化へのはしわたし
発音の指導
分類による秩序感の助成
読む練習
絵本
おはなし
劇あそび
鉄製はめ込み
文字を書くための準備
きめられた枠内をなぞる筋肉の教育と意思力の訓練
目と手の協応
かべ文字
清音を正しく発音する
五十音表に従ってその構造を知る
砂文字
音に対応する記号を知る(音とシンボルを筋肉と視覚を通して結びつける)
文字を書く準備(筆順を体で覚える)
彫文字
えんぴつ(書くもの)をもって文字を書く練習
日本文字の複雑な線の困難さをのりこえることを助ける
文字さがし
(音節分解のための)
話しことばの音節分解
一つの言葉がいくつかの音節でなりたっていることに気づかせる
読むための準備
文字かき
なぞり書き、うつし書き
五十音の積木
(ひらがな・カタカナ)
かべ文字で知った五十音表を行と段に分けて発音し、その構造をより正しく知る
一つ一つの記号がどこにあるか知る
ひらがなに対応する(同じ音の)もう一つの記号を紹介する
かなくら
書く(イメージを音にかえてその音を記号でつづる)ための練習
書いた記号をよむ
読むカード(a)(b)(c)
先生の書く文字の一音一音ずつを統合してことばの意味を読みとる
カードを読んでそのものを集める(ものあつめ)
環境の実物の名称とそれを表す文字カードを一致ささせる(ものさがし)
新しい音の記号を紹介し、あらゆる記号を読む練習(拗音、促音、長音他)
行動あそび
読んだものを理解して動作であらわす
動詞の機能を知る
文章を読んで理解する準備
小さな本(1.2.3)
本を読むことへの誘い
説明文を読む
手紙を書く
生活体験を通して漠然と親しんでいる数量に対して、または無秩序に取り入れている数量に対して、秩序的に学んでいきます。
子どもが体を使って数の概念をはっきり理解し、具体物を数詞に置き換えて考えられるよう導きます。
1)1~10までの数について、数字として、数列として、また量として、十分に理解したか確かめる。
2)偶数と奇数を紹介する。
11~99の数の構成とその名称を知る。
11~99の数量とシンボルを一致させる。
11~99の数の順序を知る。
どの位においても、その位の中で最高の数字は 9であることを知る。
赤と青の数棒
1~10までの数の各々の量とその名称を学ぶ
砂数字板
0~9までの数の記号を学ぶ(直接)
書き方の準備(間接)
赤と青の数棒と数字
数量とその記号(数字)を結合させる(直接)
1~10までの数の順番を知る
加減(乗除)の計算の間接的準備を行う(間接)
つむ棒箱
1~9までの各々の数は1という同じ単位のものが集まってできているということを知らされる
ゼロの紹介とその意味をはっきりと知る
数列の確立(子どもはここで始めて1~9、あるいは0~9という数字が順序正しく動かせない固定した位置に並んでいるのを見る)
数字と玉
1~10までの数について数字として、数列として、また、量として十分理解したか確かめる
偶数と奇数を紹介する
数あそび(ゼロあそび)
ゼロの概念について、グループあそびを通して深める
数を正確に記憶する
あらゆるものは、数に置き換えられることを知る
助数詞を知る
数あそび(数の記憶あそび)
ゼロの概念について、グループあそびを通して深める
数を正確に記憶する
あらゆるものは、数に置き換えられることを知る
助数詞を知る
十進法の紹介(ビーズの紹介)
1の位、10の位、100の位、1000の位の意味を知る
各位の名称と各位間の量の関係を知る
十進法の紹介(カードの紹介)
ビーズを用いて学んだ新しい数量に対応するシンボル(数学)及び、その名称を知る
十進法の機能
どの位においても、その中で最高の数字は9であることを知る
ある位とある位を合わせた複合数の名称とその意味を知る
複合数におけるゼロの意味を知る
集団練習による加減乗除の
紹介(銀行あそび)
加減乗除の本質をビーズとカードを用いて紹介する
切手あそび
十進法による加減乗除を個人で繰り返す機会を与える
色ビーズの紹介
1~9の色ビーズの紹介
セガン板1
11~19の数の構成とその名称を知る
11~19の数量とシンボルを一致させる
11~19の数の順序を知る
セガン板2
11~99の数の構成とその名称を知る
11~99の数量とシンボルを一致させる
11~99の数の順序を知る
数のまきがみ
数を順番に書きあらわす
へびあそび
1~9の色ビーズを用いて、10を構成するあらゆる可能性を知り、練習を通してそれらを記憶することを助ける
地球全体の全てのものが繋がっていて、あらゆる生物は互いに関連を持ちながら、互いに成長・発達しているということを認識します。
偉大な秩序と調和への憧れの芽生えを養い、子どもの心に生命と愛を与えます。
白と青の地球儀
感覚的な体験をしながら地理の本質を知る
全体像から部分へ結びつける
色付き地球儀
感覚的な体験をしながら地理の本質を知る
全体像から部分へ結びつける
はめこみ世界地図
感覚的な体験をしながら地理の本質を知る
全体像から部分へ結びつける
地理の写真ホルダー
感覚的な体験をしながら地理の本質を知る
全体像から部分へ結びつける
対象地形
感覚的な体験をしながら地理の本質を知る
全体像から部分へ結びつける
対象地形カード
感覚的な体験をしながら地理の本質を知る
全体像から部分へ結びつける
地図タンス 世界地図
感覚的な体験をしながら地理の本質を知る
全体像から部分へ結びつける
国旗
感覚的な体験をしながら地理の本質を知る
全体像から部分へ結びつける
葉っぱの引きだし
小さな命を見て育てることにより、命の大切さに気づく(心が育つ)
太陽、空気、土、水がほどよく与えられて植物は育つことを知る
一日
時の観念をはじめて書くことによって表す
ある小さい単位の集まりで限られた場所の中で数千年の経過を表すことができるのを知る
一年とその部分
一年が十二進法を使って分けやすくなっていることに気づく
十進法以外の数のまとめ方が時計のほかにも実生活にある事を知る